そうだ、グラフィックボードを増設しよう! でも、その前に… rev.2
※こちらの記事は2015年8月25日掲載「そうだ、グラフィックボードを増設しよう! でも、その前に…」を改訂したものです。
5~6年前のパソコンのグラフィックボードが壊れてしまった等の事情でグラフィックボードを交換交換した際に、グラフィックボードを交換しても正常に動作しないという場合があります。
最新のグラフィックボードを増設しようとしているパソコンやマザーボードが 2012年頃に購入している製品の場合は注意が必要です。 この場合、ある世代以降のグラフィックボードが使用できない可能性があります。
具体的には下記の様な症状が発生します。
- 「画面が全く映らない」
- 「BIOSメニューには入れるがOSの起動には至らない」
- 「電源を入れ、メーカーのロゴが表示されたまま先に進まない」
- 「画面左上でアンダーバーが点滅表示されたまま先に進まない」
この問題はマザーボードとグラフィックボードの双方のBIOSに起因しています。 「Fast Boot(ファストブート)」や「Secure Boot(セキュアブート)」といった新しい機能に対応していくために、 グラフィックボードのBIOSが「UEFI」方式へと切り替わって移行が進んでいます。 このUEFI方式のBIOSを搭載したグラフィックボードと、 2012年頃に販売されていたパソコンやマザーボードとの組み合わせで多数の不具合報告が上がっています。
▼特に症例報告が多いマザーボード(チップセット)
Intel P67・Z68などの60番台およびIntel H77・Z77・X79など70番台チップセットを搭載しているマザーボード
▼グラフィックボードのUEFIへの移行状況
NVIDIA GeForce:600シリーズ後期生産品、700シリーズ以降(TITANシリーズも含む)
NVIDIA Quadro:Kシリーズ以降(Mシリーズ、Pシリーズも含む)
AMD Radeon:R9/R7/R5シリーズ以降(RXシリーズ、Vegaシリーズも含む)
※これより前の世代のグラフィックボードでも、UEFI化されている製品もあります。 パッケージに「Windows 8 Ready」と記載されているグラフィックボードは、UEFIになっている可能性が大きいです。
◆もし不具合が出たら…?
マザーボードのBIOSの設定変更(Secure Bootの無効化、レガシーサポートの有効化)や BIOSの更新(アップデート)で解決するケースもありますが、 マザーボード側にそういった設定項目が無かったり、更新用のBIOS自体が提供されていない場合は解決不能となります。 その場合には、BIOSがUEFIになっていないグラフィックボードを探すか、マザーボードの交換が必要です。
これからのご購入を検討されている場合には、ご購入の前にツクモ各店のグラフィックボードの販売フロアにてご相談ください。
【参考】GPU-Zでの表示の違い
下記の画像左側のグラフィックボードはBIOSがUEFIになっているためチェックがついていますが、右側のグラフィックボードはUEFIになっていないためチェックがついていません。 左側のBIOSの更新日付は2013年10月、右側のBIOSの更新日付は2012年9月となっています。
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タグ: GeForce, Radeon, UEFI, VGA, グラボ, 増設